メルエムが「なんのために生まれてきた」と感じた深層心理の話
こんにちは、内山です。
今日は俺が大好きな「ハンターハンター」の話をしようと思います。
知らない人にとっては全く意味不明の内容になるかもしれませんが、
ハンターハンターから学べる
「本来あるべき人生」への進み方
という話をします。
本当にこの作品は、
「よくこんな話を考えたよね?」
と思える、凄い内容です。
その中でも「キメラアント編」というエピソードが
とんでもなく凄いのでご紹介します。
間違いなく、超感動大作です!
このキメラアント編が異例だと思うのは、
実は主人公がメルエムという敵の王様になっていること。
↑これがメルエム。
漫画自体の主人公はゴンという男の子なんだけど、
このキメラアント編の主人公は、
キメラアントと呼ばれる巨大なアリの王様です。
(ある意味、スターウォーズの主人公が実はダースベーダーという流れに近い)
これは漫画としては異例中の異例で、
エピソード全体を通じて
敵の王様が主人公になっているのは、
俺が知る限り「ハンターハンター」だけです。
メルエムは、アリと人間とその他の動物が混ざった雑種で
生まれながらにして、地上最強の力を持っています。
こんな感じ!
あっ!
こっちですね(笑)。
とにかく大切なことは、
メルエムは生まれた瞬間から地上最強ということ。
しかもIQも抜群に高く、頭脳明晰です。
しかし、そんなメルエムに、
たった1つの悩みがありました。
それは、
「一体、なんのために生まれてきたのか?」
という悩みです。
実に人間臭いでしょ?笑。
これが重要な伏線なんです。
想像するのは非常に難しいかもしれませんが、
今から言うことをあなた自身のことだと思って
考えてみてください。
あなたは、生まれながらにして地上最強の力を持っています。
え?そうなの???と思ってもイメージしてください(強引)。
あなたは、人間同士の喧嘩では負けないのは当然のレベルで
銃やバズーカーで撃たれても全く傷つきません。
アメリカ軍を一人でやっつけられるレベルです。
そして、命をかけて盾になってくれる部下も
生まれながらにして3人います。
この3人も恐ろしく強い。
さらに部下の能力によって、
意思を奪われた人間の兵隊が500万人もいました。
生まれた瞬間にこの状態です。
ヤバイですよね?
想像できましたか?
そして、あなたの使命は
「この地球を支配することだ!」
と言われます。
これはコーチング的に言ってしまえば、
「親のゴール」です。
例えば、あなたは勉強を頑張って、
いい大学に入って、いい企業に勤めるのよ!
と言われるのと、
あなたの使命は
「この地球を支配することだ!」
と言われるのは本質的に同じことです。
全く規模の違う話なのでピンとこないかもしれませんが、
どちらも親からあなたはこう生きなさい!
と言われるという点で同じです。
最初は、「世界を支配すること」が
自分の使命だと思っていたメルエムですが、
途中から
「本当に自分がやるべきことなのか?」
と揺らいできます。
あなたもそのような経験はありませんか?
そんなメルエムが、軍議という
将棋のようなゲームをすることなるのですが、
そこに連れてこられたのが、軍議の世界チャンピオン
コムギという女性でした。
コムギは生まれつき目が見えず
北朝鮮のような独裁国家で極貧生活を送っていました。
家族からは農作業もできないお前はゴミだ!
と言って育てられてきました。
そんなコムギが唯一、能力を開花したのが軍議です。
軍議の世界チャンピオンになることで
スズメの涙ほど貰える賞金を家庭に入れることで
なんとか稼ぎ柱として暮らしていたのです。
コムギは目が見えないため
まさか自分の対戦相手がバケモノだとは
夢にも思いません。
いざ、コムギと対戦をするメルエムですが、
何回、勝負しても1度も勝つことができません。
何度、対戦しても勝てないメルエムは、
軍議は所詮、遊びであり暇つぶし。
だから、今すぐコムギを殺してしまおう!と思います。
そして、「いざ!コムギを殺そう!」
とコムギが休んでいる部屋に向かい
扉を開けると・・・
コムギはカラスに襲われ傷だらけになっていました。
さっきまで殺そうとしていたのに、
咄嗟にコムギを守るメルエム。
そして、なぜこんな行動を取ったのか?
自分の矛盾に気付き困惑してしまいます。
その数日後、主人公のゴンをはじめとする、
最強のハンターたちがメルエムが住んでいるお城に攻めてきます。
そしてメルエムは、人間界最強のハンターと戦い勝利しますが、
結局、核爆弾が破裂して瀕死の重傷を受けます。
一時は復活するメルエムですが、
残念ながら、毒に侵されて、
後数時間で死んでしまうことを悟ります。
そこでメルエムがとった選択は、
人生の最後をコムギと軍議をすること、でした。
最後の対戦でもコムギに勝てないメルエム。
そして。
自分は毒に侵されていて、後数時間で死ぬことを伝えます。
そして、自分と一緒にいると
その毒がコムギにも移って死ぬことを伝えます。
するとコムギは、
今、私はとても幸せです。
ふつつかものですが、
お供させてください、と答えました。
その瞬間、メルエムは気付きます!
それは自分がずっと欲しかった答え。
「一体、自分は何のために生まれてきたのか分からない。」
その答えがよくやく分かった瞬間でした。
メルエムが悟った答えは、
自分はこの瞬間を生きるために生まれてきたのだ!
というもの。
この一連のラストシーンは、涙なしには読めないのですが、
なぜ涙が出るのか?は、なかなか理解できません。
おそらく、このメルマガを読んでくれている人の中にも
このラストシーンで号泣した人が沢山いると思いますが、
なぜ泣いたのか?を明確に言語することはできないと思います。
なぜなら、客観的に見れば、アリと人間の雑種、
つまり化け物と、目が見えない女の子のラブストーリーだからです。
俺も最初はなぜ泣いているのか?
全く意味が分からなかったのですが、
色々考えた結果・・・
「人生のエピソード2に入ったから」
という答えになりました。
まず・・・
メルエムは見た目は確かにバケモノですが、
その人生は人間のそれと同じです。
生まれた瞬間から、自分の役割を親から与えられ、
その通り生きていくように言われます。
メルエムの場合、その役割は
「地球を支配すること」でしたが、
その本質は「親のゴールを生きる」があります。
俺の場合で言えば、頑張って勉強をして
いい大学に入って、いい企業に就職し、
そして定年まで勤めなさい、というもの。
そしてお前は内山家の長男だから、
墓守りをして、内山家を継いでいくように言われてきました。
これが親の価値観で生きるということ。
そして実際、JRという安定した企業に就職し、
親の言う通り生きてきました。
メルエムの場合、「地球を支配しなさい!」
というある種、極端なものですが、
それは完全に親のゴールであり、
メルエムの意思とは全く関係ありません。
なぜなら、生まれながらにして地上最強で
最高の部下がいて、「地球を統べろ!」という
生き方を与えられてきたからです。
実際にメルエムもその通り生きてきました。
見た目はバケモノで、ゴールも極端ですが、
その本質はあなたと全く同じです。
だから、感情移入ができる。
そして、
「自分は一体、何のために生まれてきたのか?」
と強く葛藤し、
最後の最後に、気付くのです。
「自分は地球を支配するためでも、人間を飼いならすためでもなく」
心の深い部分で人とつながり、
純粋な愛情を大切にして
没頭できる確かなモノを見つける。
俺はこうした「本来あるべき人生」に気づくことを
「人生のエピソード2」と呼んでいます。
なぜ、バケモノと目が見えない女性のラブストーリーで号泣するのか?
それは誰しもエピソード2の人生に進みたいと
心の底で思っているからです。
メルエムとコムギの物語で涙が出るのは、
俺たちの無意識の反応だと考えています。
つまり、そこに答えがあるよ。
そっちの方向だよ。
という超自我からのメッセージです。
エピソード1は、誰しも親のゴールや価値観からスタートします。
そして、様々な経験や体験を経て
エピソード2の人生に進んで生きます。
しかし、おそらく99%以上の人は、
生まれてから死ぬまでずっとエピソード1のまま終わります。
気がつくと、親が望む人生や、
親に認めて貰える人生を送っている。
人によっては、親から受けたショックで
一生を左右されることもあるでしょう。
エピソード1とは、ある種、偽りの人生です。
この偽りは親の影響が色濃く残っていて、
普通は気づくことができません。
どうすればエピソード2の人生に気づくことができるのか?
それは人それぞれ全く違うため
ここでは書ききれませんが、
エピソード2に向かうためのヒントなら提示することはできます。
10個の質問に答えるだけで、
あなたのタイプが分かります。
タイプ診断はこちら!
https://resast.jp/page/fast_answer/5926
まだやったことがない人はぜひやってみてください。
あと、ハンターハンターを読まれたことがない人は
ぜひ読んでみてください!
こんなに面白い漫画は本当にないです。
超オススメです!!
では。