頑張りとご褒美をセットする
こんにちは、内山です。
以前のクライアントで
今井さん(仮名)という女性がいました。
今井さんは結婚されていて
旦那さんと旦那さんのご両親
そしてお子さんが4人、
一家8人で暮らしていました。
旦那さんは仕事が忙しく
家にいることが少なく
一人で家事と育児を行なっていました。
さらにお爺さんが認知症で
そのお世話も行なっていました。
今井さんは毎朝5時に起き
子ども達のお弁当を作り
6時に起きてくるお爺さんのお世話をして
その後、全員分の朝食を作り
子ども達を幼稚園と学校に送り届けた後、
掃除洗濯をして、
さらにお爺さんのお世話をする。
そしてパートの仕事に出かける。
こうした生活を12年間も続けてきました。
いつも自分のことは後回し
好きな服を買うことも
オシャレをすることもなく
すべて家族のために力を使ってきました。
ある朝、今井さんが目覚めると
身体に力が入りません。
風邪を引いたわけでもないのに
頭が重く、倦怠感があり
全くやる気が出ません。
早く子どもの弁当を作らないといけない
しかし、どうしてもベッドから
起き上がることができませんでした。
精神的に落ち込み
すべてがどうでもよくなり
その日は一日中ベッドにいました。
実は今井さんはこうした体験を
大学時代から何度も経験してきました。
こうした辛い体験から抜け出すために
スピリチャルセミナーや
ヒーリングセミナーに参加してきました。
しかし、一時的にはよくなるものの
気づけばまた元に戻ってしまう。
こうしたことを続けてきました。
そして今回、身体が動かない
全くエネルギーが出ない。
こうした状態になって
俺のセッションを受けることになります。
初回のセッションで
これまでの経緯を伺い
今井さんに伝えたことは
『自分を粗末に扱いすぎ』
でした。
今井さんは自分のことよりも
家族のこと。
いつも自分のことは後回しで
常に他人を優先してきました。
普通の女性なら可愛い服も着たいし
オシャレもしたい。
食べたいものもあるし、
時には気を抜いてリラックスしたい。
しかし、今井さんは
自分の欲求を叶えることは
ダメなことだと思い込んでいました。
『自分より他人を大切にする』
これは素晴らしいスタンスですが、
度を超えると、
それは自分を粗末にする行為です。
自分の欲求は一切叶えず、
いつも他人の欲求だけを叶え続ける。
これは義務の世界で生きているのと同じ。
喜びのない世界で生きています。
俺はよく、
頑張るという行為には、
ご褒美をセットにして欲しい
と言います。
例えば、真夏でノドがカラカラの時の
水を飲むことを我慢する。
これも1つの頑張りです。
水を飲むのを我慢した後に
キンキンに冷えたビールを飲むと
「あー我慢してよかった!」
と心から思えます(笑)
我慢した結果、より美味しいビールを味わえた。
これが我慢とご褒美がセットされた状態。
これと同じように
何かを我慢した後、
何かを頑張った後には
何かのご褒美をあげる。
だから人は頑張ってよかったと思えます。
なんのご褒美もなく、
ただ頑張るだけの人生なら
それはいつか破綻します。
今井さんの場合、
いつも子どものために
祖父のために
頑張り続けてきました。
自分の欲求は一切叶えず
頑張り続けたわけです。
その結果、精神的な限界に達し
ベッドから起き上がれなくなりました。
だから、今井さんに言いました。
あなたは自分を粗末にし過ぎです。
自分を粗末にしている母親に
育てられた子どもは
その姿を観て大きくなります。
自分を犠牲にしている母親に
育てられた子どもは
自分もそうしないといけないと思う。
自分を大切にしている母親に育てられた子どもと
自分を粗末にしている母親に育てられた子どもでは
自己肯定感に差が出ます。
なぜなら、自分のために
母親が犠牲になっていると感じるからです。
子どものためにやってきたことが
結局、子どもを苦しめるかもしれない。
お母さんが倒れたことは
子どもにとっては非常にショックなこと。
子どもはお母さんがいつも元気で
自分のことを大切にしていて
楽しく生きていることが
何より安心につながります。
そしてそれは子どもの
自己肯定感の高さにつながります。
今井さんご自身が自分のことを大切にし
自分のために何かをすることは
ひいては家族のためになります。
自分を大切にすること、
自分が幸せになること。
この視点だけで見れば
自己中心的に感じます。
しかし、あなた自身が幸せでないと
家族はもちろん、周りの人も
本当の意味で幸せにできないことがあります。
しかし、自分を大切にせず
いつも他人を優先していたら
長い目で見れば家族にとってマイナスです。
ぜひこれからは自分を粗末にせず
自分を大切にして欲しい。
そう伝えました。
この時、今井さんは
大泣きしていました。
それからセッションを重ねること5回
すっかり元気になっていました。
今回は今井さんの話をシェアしました。
最後に・・・
今井さんのように
いつも頑張っている人は
自分は頑張っているとは思いません。
逆にもっと頑張らないといけない!
そう思っています。
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